2005年11月09日

天国からの贈り物。

今回もスピマス以外に所有する時計をご紹介します。
TAG HEUER 6000 AUTOMATIC CHRONOGRAPH CHRONOMETER」。
この時計、ゴツクてムーヴメントはあまり評判良くないETA社製の2階建てクロノだ。
それほどお気に入りって訳でも無いけど、手放せない1本なんだなー・・・。



もう8年ほど前になるかなー、1997年の初夏のこと。
僕はプラントメーカーに勤めていて、仕事も順調、
プライベートも長女が可愛い盛りと
何の悩みも無く平凡な日々を幸せだなーと送っていた。

昔からそうなんだけど、そんな時に限って僕の場合
何かしら一大災難がやって来るんだよなー・・・(涙)
(ちょこちょこと毎日の様に頭を悩ませている位が丁度良いみたいだ)

それは実家の親父からの電話だった。
お袋が体調を崩して入院した。
検査の結果、膵臓ガンとの診断。
既に手の施しようが無いほど侵攻していた。

お袋はガン発見から3ヶ月ほど過ぎた秋を迎えて亡くなった。
告別式の当日、忘れもしない10月19日の日曜日、
本来なら楽しみにしていた競馬「第2回 秋華賞」の日だ。
数週間前からこの日のこのレースのために情報を収集・分析し、
万端の準備をしていた。
しかしお袋の告別式だ。競馬なんてしている場合じゃない!

でも僕は、朝1番で馬券を買った。
そして午後からの告別式に出席した。
お袋の告別式の日に10万円1点買い。
この10万円、お袋の香典のつもりだった金だ!
最後まで何と親不孝モノであろうことか、
自分でも思い返すと情けないくらいだ。
告別式の最中もレース結果が気になって仕方がなかった。
式後に聞いたラジオの競馬中継で結果が解った。
馬券は見事的中。
固い馬券ではあったが10万円は36万円になっていた。

翌週の日曜日、お袋の初七日法要の日、10月26日だ。
あろうことか僕は先週の泡銭を全て「第116回 天皇賞」に1点全額勝負した。
今思い返すとその頃の僕は、あまりにも呆気無いお袋の突然の死で、
精神的にもどこかおかしくなっていたんだと思う。



結果はまたしても見事的中であった。
鉄板の様に固い馬券であったが36万円は100万円を超えていた。

僕はひとり部屋で換金した100万円の札束を握りしめた。
懐かしいお袋の笑顔が急に頭に浮かんできた。
お袋を病院の狭い個室で看取ってから今日までの2週間あまり、
悲しかったけど涙は一度も出なかった。
札束を握り締めながら、浮かんだお袋の顔ではじめて涙が出た。
止まらなかった。
悲しみがボディーブローの様に後から効いてきた感じだ。
かみさんや子供にみつからない様に部屋に閉じこもって声を殺して泣いた。

次の週末、50万円を親父に渡した。
お袋の分だと言ったけど、親父は何の事だか解らないと言った様子だった。
20万円を競馬ですった。
30万円でTAG HEUREを買った。
札束は全て消えていた。



今でも仕事、遊びに関わらず大事な勝負がかりの時は、
この「TAG HEUER」をはめる事にしているんだ。
手放せない1本なんだなー・・・。

TAG HEUER OFFICIAL SITE

ojarumaru99 at 11:57│TrackBack(0)clip!その他 

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